皮膚と睡眠とメラトニン

メラトニン(松果体ホルモン)は必須アミノ酸から生合成されます。メラトニンは暗期にのみ産生され、生体に夜の長さを知らせるホルモンです。メラトニンは良質な睡眠・老化防止・癌の予防に効果のある物質であると同時に、抗色素細胞刺激作用を持ち、皮膚の色素細胞に作用して退色を引き起こします。メラトニンの分泌は光の直接的な影響を受けます。夜間に通常の8時間睡眠をとった時の夜間のメラトニン分泌は上昇しますし、暗所で安静に過ごした時にも上昇しますが、高照度光を当てると産生は抑制されます。

つまり、夜間の暗所での睡眠はメラトニンの分泌を促進し、抗色素細胞刺激作用を増強します。抗色素細胞刺激作用の増強は色素を退色させますので、しみの予防には夜間の暗所での睡眠が必要です。

 

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